みなさん、こんにちは。
2001年、25歳の時にタイで起業した前田千文です。
「女社長の海外起業と経営と日常生活を語るブログ」にご訪問頂きありがとうございます。
このブログにたどり着いたというあなたは
外国や海外での起業、 もしくは海外に住んでみたい…など
どんな理由があるかはわかりませんが、
海外に興味があり、かつ、いつかは起業してみたいという方なのではないかと思います。
今日は、国際結婚をしなかった理由について書いてみたいと思います。
これは私自身の話ではなく、タイ人中華系富裕層男性のXさんの話です。
タイは多民族国家
私は1998年からタイに在住していますが、
暮らし始めると実はタイは多民族国家であることに気が付きます。
国境を接しているミャンマー、ラオス、カンボジアからの移民も多いですし
ベトナム系、中華系、マレーシア系なども多く移民しております。
インドネシアやマレーシアも中華系の移民が多いですが
一番違うのは、タイにいる中華系の人は
自分のことを「中華系タイ人」という人はほとんどおらず
誇りをもって「私はタイ人です」という人が多いです。
インドネシアやマレーシアですと
「中華系インドネシア人です」や「中華系マレーシア人です」と言うのを聞いたことがあります。
今日は詳しく記載しませんが、
タイ政府は中華系の移民に対し政策として、同化政策を行いました。
タイ人と同様の権利(政治や経済の参加)を認める代わりに
言葉(中国語)の教育を禁止し、中国語の名前ではなくタイ人風の名前を与えました。
インドネシアやマレーシアの中華系の人は、中国語を話す人が多いですが
タイにいる中華系の人は、中国語を話せる人がほとんどおらず
私と同世代(40代)ですと、3世もしくは4世なので
習慣として中国の習慣(例:旧正月、お盆など)は残っているものの、
言葉はわからないというケースが多々あります。
その国を知りたければ歴史を学べ
私が入居するビルのオーナーXさんは、60代後半の男性で中華系2世です。
私はXさんを見かける度に捕まえては、いろいろとお話を伺っています。
この方の話が面白いのです。
まずは、Xさんの人となりを・・・
Xさんのお父様が18歳の時(1934年頃)に、
歩いて中国からバンコクにやってきました。
Xさん自身は、6人兄弟の4番目で次男、タイで生まれました。
お父様は2019年に103歳で亡くなりました。
Xさんのお父様は製造業で財を成し、現在は、製造業のほかに不動産業をしています。
誰もが知っている日本企業の、タイ側のパートナー企業のオーナーです。
このXさんは、タイ最高峰のチュラロンコン大学を卒業後、日本の大学へ再度入学し卒業。
日本語はフルで話します。
兄弟全員が、日本、香港、アメリカなど海外で教育を受けています。
前置きが長くなりましたが・・・
ある日、出先でXさんを見かけます。
どうやらお1人のようです。それで、声を掛けました・・・
話しているうちに、このXさんは、とても歴史に詳しいのが判りました。
タイだけではなく、中国、日本、西洋の歴史・・・
そして宗教にも詳しいのです。
そこで…
と聞いてみました。
そうしたところ…静かにこう答えました。
そうですね~。
私はビジネスを通じて、日本だけではなく中東諸国、
ヨーロッパ、中国、韓国、アメリカ、インド・・・
多くの国の人と仕事をしてきました。
その時に考え方の違いや認識の違いに多く遭遇しました。
「なぜ、相手はこんな風に考えるんだろう?」
と疑問に思ったのです。
時代は刻一刻と変わり、
人々の認識や貫和え方も時代に応じて変わります。
しかし、根本的なもの…DNAなんでしょうか…奥の奥…
そこはどんなに歴史が積み重なっても、
変わらないと思ったのです。
それで、ビジネス上で関わりのある国。
最初は中国、そして日本の歴史を勉強し始めたのです。
中国人と日本人は顔つきは似ていますが
歩んできた歴史には大きな違いがあります。
島国と大陸の違いはあるかもしれませんが
歴史書を読んでいくと、今の中国人、今の日本人が
「なぜ、そう考え」、
「なぜ、そう行動するのか」がつぶさに判ります。
相手の言っている意味の真意も判るようになりました。
歴史書が難しければ、映画やドラマでも良いですね…
その国の歴史背景がわかると、
相手の基礎となる考え方が判るので
よりスムーズな関係を築けますよ。
ビジネスだけではなく、恋愛も同じかもしれませんね(笑)
Xさんとは1時間半ほど話したでしょうか…
国際結婚の話や嫁姑、タイ人への技能トレーニング…。
そんな話しもしました…。
ふと、日本で学生生活を送り、高度な日本語力を持つXさんが
なぜ日本人と結婚しなかったかに興味があり、
思わず聞いてしまいました…
Xさん…こういうことを聞いて良いかはわかりませんが
Xさんはなぜ、日本人女性と結婚しなかったのでしょうか?
Xさんが国際結婚をしなかった理由
先の述べた通り、Xさんは日本の大学を卒業し、かなりの日本語能力があります。
この日本語能力の高さは勝手な思い込みですが
と思ったのです。
でもXさんの奥様はタイ人女性です。
そこで…Xさんにこんな質問を投げかけました。
お差し支えなければ、なぜ日本人女性と結婚しなかったかを知りたいのですが…
Xさんは…
確かに日本にいたときは、日本人女性とお付き合いをしていました。
結婚を考えたのも事実です。
でも…自分はタイに帰って、父の仕事を手伝うと決めていたので
早かれ遅かれ、いつかはタイに戻らなければいけませんでした。
僕は次男ですが、兄を早くに亡くし、
実質長男の役割を果たさなければいけませんでした。
今のように、インターネットが発達し、
人の往来が当たり前の時代ではなく
日本で生まれ育った日本しか知らない日本人女性を
タイに連れてくるのは難しい…そう考えたんです。
僕が「日本に住む」と決めて、
日本で暮らしたのであれば結婚したかもしれませんが…
個人的な考えですが、2人が出会った場所…
僕の場合は、日本で出会いましたが、
日本で暮らすんだったら一緒になったと思いますね。
僕が20代の頃は、まだ会社も大きくなくて、
家にいるよりも会社に費やす時間が多いのは目に見えてましたから…。
そんな中…
タイ語も判らない、外国で暮らした事がない、近くに頼れる身内がいない…。
そういった状況で、日本人女性をタイに連れてきてしまうと、
お互いが大変なんじゃないかと…。
彼女をテイクケアする時間が取れないので
それを考えると、タイに連れて帰ろう…
とは考えられなかったのです。
お互い不幸なんじゃないかと…。
「今」であれば、状況は変わっていたし、
選択も違っていたかもしれませんね~。
まぁ、ご縁と言うのもあるけどね~。
一番の決め手は、タイから日本への里帰り費用が高いからかな~
ハッハッハ
Xさんの話しを聞いていて、中華系が考える家長としての責任や役割、
家族や恋愛などを考えました。
Xさんは60代の男性ですが、
時代や情報の早さは変わっても、根っこにある考えとしては、あまり変わっていない気がして
20代や30代のタイ人で中華系にルーツを持つ富裕層男性の結婚観を垣間見た気がしました。
何かのご参考になれば幸いです。
私(前田)が国際結婚をしなかった理由
今回は、中華系タイ人男性で
かつ富裕層のXさんが国際結婚をしなかった理由を記載しましたが
では、このブログの運営者である「私=前田千文」はどうかと言いますと…
夫は日本人です…。
たまたま国際結婚をしていないのですが、
意図して国際結婚をしなかった(=日本人をあえて選んだ)というわけではありません。
出会った人が…
フィーリングが合った人が…
偶然にも日本人だった…というだけです。
以前、違った視点で結婚や恋愛について書いていますので
ご参考になれば幸いです。
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