みなさん、こんにちは。
2001年、25歳の時にタイで起業した前田千文です。
「女社長の海外起業と経営術を語るブログ」にご訪問頂きありがとうございます。
今日は2011年にタイ永住権を申請し、2015年に取得した筆者が
タイの永住権の申請方法をお伝えしたいと思います。
このページをご覧の方は、タイに興味があり長期滞在したい…
できれば永住したいと思っている方だと思いますので
わかりやすく解説したいと思いいます。
それではいってみましょう!
タイ永住権の申請方法を実際に取得した私が解説します!
タイ永住権の種類
まず一言でタイの永住権と言いましても、何種類かにカテゴリー分けされています。
次のようなカテゴリーがあります。
投資
ビジネス(仕事をしている方は主にこのカテゴリーです)
タイ国籍者の親、配偶者、子供
タイ永住権を持つ者の親、配偶者、子供
特殊技能
私はこの中で「タイ永住権を持つ者の配偶者」として申請しました。
夫(日本人)が永住権を保持していたことと
永住権取得時にかかる費用がビジネスのカテゴリーとは異なるため
配偶者として申請しました。
(費用については後述します)
上記のカテゴリーの中では、 日本人男性で配偶者も日本人の場合(またはタイ国籍者以外)であれば
ビジネスのカテゴリーで申請するケースが多く
配偶者がタイ国籍者だった場合は、配偶者のカテゴリーで申請するケースが多いです。
タイ永住権の申請の条件
まずタイ永住権の申請には、条件があることに注意が必要です。
必要な条件(カテゴリーと条件)は次の通りです。
- 投資
-
タイに1000万バーツ以上の株式投資をしていること。(銀行からの証明要)
- ビジネス
-
【取締役のポジション】
登録資本金1000万THB以上の会社であること。 月給が5万THB以上であること。
【従業員のポジション】
労働許可証を3年以上保持している。 月給が平均8万THB以上であること。
- タイ国籍者の家族(親、配偶者、子供)
-
配偶者で申請する場合は、「ビジネス」と同じ条件です。
配偶者が取締役のポジションだった場合は、登録資本金が1000万バーツ以上で月給が5万THB以上。
従業員のポジションだった場合は、労働許可証を3年以上保持し、
月給の平均が8万バーツ以上であること。
- 特殊技能
-
大卒以上でタイに貢献できる技能を保持していること。
上記のカテゴリーのうち、投資と特殊技能はあまり永住権を申請したと聞かず
特に特殊技能の申請の条件である「技能」について証明するのが難しいため
ビジネス、タイ国籍者の家族、タイ永住権を持つ者の家族の3つの中で
申請するケースがほとんどだと思われます。
タイ永住権に必要な書類
必要な申請書類ですが、下記の通りになります。
また申請期間が年1回と決まっております。
私が申請した2011年は申請期間が12月で、受付期間が5日間だけでした。
事前に入国管理局で、その年の申請期間を確認する必要があることに注意が必要です。
では、必要な書類とそれぞれの書類について解説いたします。
健康診断書ですが、私立病院のものは認められず公立病院のみとなります。
私は警察病院で受診しました。
健康診断書は入国管理局指定の定型フォーマットを使います。
検査項目は、以下の6種類あります。
・ハンセン病
・結核
・薬物中毒
・アルコール中毒
・象皮病
・梅毒 (Stage3)
検査項目は労働許可証の取得、更新と同様です。
血液検査、尿検査、X線検査があります。
日本で犯罪を犯したことがないという証明書が必要です。
タイにある日本大使館から発行してもらいます。
必要書類は、
1.申請書(日本大使館にあります。ホームページからダウンロード可能)
2.パスポートの原本 です。
申請者本人が日本大使館に出向きます。
大使館で指紋を取られます。
(指紋を照合して犯罪履歴がないかを調べるためです)
私の場合は、配偶者申請だったため戸籍謄本を提出しました。
戸籍謄本は当然日本語なので、タイのお役所には提出できません。
タイの日本大使館で「戸籍記載事項証明(英語)」をもらい
今度は、タイ語に翻訳します。
最終的にタイ語になった戸籍謄本が正しいと証明するため
タイ外務省に出向き認証してもらいます。
タイ永住権保持者の配偶者申請の場合に必要です。
永住権を取得した外国人は、
住居登録(タイ語:タビヤンバーン)がされている管轄の警察署で外国人登録をします。
その証明書です。
私も永住権を取得した後
最寄りの警察署で登録をしています。
申請者(私)および配偶者(夫)のパスポートです。
ビジネス申請の場合は、本人のパスポートのみです。
ビジネス申請の場合は、必要ありません。(そもそもない)
タイ永住権保持者とタイ人の配偶者で申請する場合に提出します。
私の場合は、夫のタビヤンバーンを提出します。
最終学歴の証明書を提出します。
出来れば出身の学校から英語で発行してもらいます。
これも日本大使館で翻訳証明をもらい、
その後、タイ語に翻訳してタイ外務省で認証してもらいます。
ビジネス申請の場合はご自身の納税証明。
配偶者申請の場合は、配偶者(私の場合は夫)の納税証明書を提出します。
直近3年分を提出します。
なお納税証明書はポーゴードー(PGD)91、90という書類になります。
ビジネス申請の場合はご自身の納税証明。
配偶者申請の場合は、配偶者(私の場合は夫)の納税証明書を提出します。
直近1年分を提出します。
なお源泉徴収税の納税証明書はポーゴードー(PGD)01という書類になります。
ビジネス申請の場合で、ご自身で事業をされている場合は
会社の登記書類1式を提出します。
会社員の場合は、就労証明書を勤務している会社より発行してもらいます。
配偶者申請の場合は、配偶者の上記書類が必要です。
私の場合は夫が会社経営者でしたので
夫の会社の登記書類1式を提出しました。
3か月以内の書類を提出します。
住んでいるところは住居登録(タビヤンバーン)と合わせる必要があります。
日本でいう、戸籍のような感じで
実際は住んでいないけど、そこが登録されている場合(もしくは登録したい場合)は
そこの地図を書きます。
会社の地図は、勤務している会社の地図を書いて提出します。
家族関係。能力。仕事の経験。特別な能力。
タイ国内においての貢献。仕事場所について。
住んでいるところの写真などが’必要です。
A4で作成しました。
入国管理局のサイトに定型フォーマットがありますが
定型フォーマットにも記載した上で、自分でも作成して提出しました。
指定の申請書(フォーマット:TM 9)を提出します。
注意事項
申請書類と資料の署名
申請者、個人にかかわる資料は本人の署名が必要です。
法人の書類は会社のサイン権がある方が署名・押印します。
警察証明(無犯罪証明)について
在タイ日本大使館で申請をします。受領まで1か月ほどかかります。
永住権申請を決めたら逆算して行動しましょう。
3か月以内の証明書しか使用できないので注意してください。
認証について(外国語の書類)
警察証明(無犯罪証明)も含め外国語(タイ語以外)の書類(最終学歴の卒業証明書、戸籍抄本など)は、
全て在タイ日本大使館(または領事館)で認証が必要です。
(手続きは「印章証明」と呼びます)
在タイ日本大使館(または領事館)で印章証明を受領後、全てをタイ語に訳します。
最後に、全ての書類を持ってタイ外務省(領事部認証課)からの認証が必要となります。
なお、警察証明(無犯罪証明)は
「開封してはいけない」と在タイ日本大使館で受領時に言われます。
…が、開封しないことには、印章証明ももらえませんし、タイ語への翻訳も出来ません。
便宜上「タイ外務省(領事部認証課)で開封したが、印章証明が必要だ、と言われた」とし
自分で開封した警察証明(無犯罪証明)を在タイ日本大使館へ持って行くことになります。
(不安な方は、タイ外務省(領事部認証課)へ封書ごと持って行ってください。)
賄賂を要求されたら?
私自身はわいろを要求されなかったのですが
タイ永住権を申請する方の多くが
賄賂を要求されました。
前田さんはどのくらい要求されましたか?
と聞かれます。
私自身は要求されませんでした。
ですので、支払っていません。
このように賄賂の要求について聞いてくる方のほとんどが、
「業者」を使って永住権をしているケースです。
担当官へ全て渡るわけではないと思いますし、
業者で一部をポケットに入れているのではないかと思われます。
もし要求されたら
を必ず聞いてください。
そして、賄賂を渡したことで享受するメリットを文書で出させてください。
こういった人は『面倒な人』と思われるので、うやむやになるケースがほとんどです。
永住権は申請順で審査されるため
お金を渡したからと言って、特別待遇になるとは思えません。
これは、あくまでも私の考えです。
費用
申請費用ですが、7,600 THBかかります。
永住権が許可された際に、ビジネス申請の場合は191,400 THB。
配偶者申請の場合は、95,700 THBかかります。
私はビジネス申請と配偶者申請で迷ったのですが
この費用を考えた際に、10万バーツも差があるため配偶者申請にした経緯があります。
なおタイ永住権の申請は、入国管理局のサイトに英語で掲載されています。
フォーマットなどのダウンロードも可能です。
今日はタイ永住権の申請方法と必要な書類をお伝えいたしました。
この記事がタイ永住権を目指す方の一助になれば幸いです。
この記事に関するコメントをお待ちしております!
コメント一覧 (2件)
とても知りたい事が端的に書かれていてわかりやすく,流石,女社長とご自分で銘打ってる方だなと感心致しました。
とても助かりました。ありがとうございます
KEIKO AKAHORI 様
ブログにお越しいただきありがとうございます。
タイの永住権取得について、お役に立てたようでうれしいです。